玄米発酵ヨーグルト
玄米発酵ヨーグルトとは手作りヨーグルトの一種で、玄米を元に豆乳を乳酸発酵させるヨーグルトの作り方、もしくはその作り方によってできたヨーグルトのことを言います。
玄米発酵ヨーグルトを作る際に使う乳成分は主に豆乳が使われますが、理論上は一般のヨーグルトのように牛乳で作ることもできます。しかしながら、玄米発酵ヨーグルトを作る目的は健康・美容であることが多いため、牛乳よりも健康価値の高いとされる豆乳が使われることが殆どです。
近年広まったTGGヨーグルト(豆乳グルグルヨーグルト)は玄米発酵ヨーグルトの一種で、玄米発酵ヨーグルトの認知度が増したのもこのTGGヨーグルトの存在があります。
もっとも玄米を乳酸発酵させて健康や美容に役立てる方法はそれ以前からありました。
TGGヨーグルト(豆乳グルグルヨーグルト)は玄米をそのまま豆乳に漬けて乳酸発酵させて作りますが、元々の玄米発酵ヨーグルトは一度玄米を水に漬けて乳酸菌液(リジュベラック)という酵素水を作り、その乳酸菌液を豆乳と混ぜて更に乳酸発酵させて作るなど厳密にはTGGヨーグルトと若干違う点があります。
特徴
玄米発酵ヨーグルトは種菌から手作りで作ることから、活性力のある乳酸菌を大量に含んでいることが特徴です。
つまり市販のヨーグルトと比べて乳酸菌の持つ効果・効能がより期待できるということです。
豆乳で作る玄米発酵ヨーグルトの場合は更に健康面・美容面での効果が期待できます。
これは豆乳で作る玄米発酵ヨーグルトに含まれる乳酸菌がより活性力の強い「植物性乳酸菌」であると同時に、豆乳に含まれる大豆の栄養効果も期待できるためです。
また、完全に植物性食品であるため乳アレルギーの方も問題なく食べれます。牛乳を飲んでお腹がゴロゴロする乳糖不耐症の人もお腹の調子が悪くなることもありません。
玄米発酵ヨーグルトの効果・効能
玄米発酵ヨーグルトの効果・効能は一般のヨーグルトとそれ程変わりません。ただし、手作りであるため乳酸菌の活性力が強く、量も多いので市販のヨーグルトと比べるとより高い効果が期待できます。
尚、玄米を利用しますが、玄米自体を食するわけではないので玄米が持つ効果・効能は期待できません。
また、玄米発酵ヨーグルトに牛乳を使うか豆乳を使うかで効果・効能も変わってきます。
大まかに言うと、牛乳を使う場合はカルシウム、脂質、カロリーの含有量が多くなります。豆乳の場合は、その3つの含有量が少なく反面、大豆の栄養効果が加わります。
ここでは一般的な玄米発酵ヨーグルトとして豆乳を使った場合の効果・効能をご紹介します。
豆乳を使った玄米発酵ヨーグルトは「乳酸菌」+「大豆」による効果・効能が期待できます。
具体的には次のようなものです。
乳酸菌による効果・効能
- 整腸作用の効能
- 便秘予防・解消効果
- 下痢予防・改善効果
- 免疫力を強化する効果
- アレルギー症状の軽減・改善効果
- etc.
大豆による効能・効果
- コレステロールを低下させる効果
- 脂質代謝の促進効果
- 基礎代謝の向上効果
- 肥満防止効果
- 動脈硬化など生活習慣病を予防する効果
- 抗酸化作用によるアンチエイジング効果
- 生理痛や月経不順など婦人病の軽減効果
- 骨粗しょう症の予防効果
- バストアップ効果
- 糖尿病の予防・改善
- カルシウムの吸収促進効果
- etc.
玄米発酵ヨーグルトの乳酸菌
玄米発酵ヨーグルトの乳酸菌は特定のものはありません。
種菌の元となる玄米に付着していた複数種の乳酸菌がそのまま増殖すると考えられます。
尚、牛乳で玄米発酵ヨーグルトを作る場合は「動物性乳酸菌」、豆乳で作る場合は「植物性乳酸菌」になります。
玄米発酵ヨーグルトの作り方・レシピ
TGGヨーグルト(豆乳グルグルヨーグルト)も玄米発酵ヨーグルトですが、TGGヨーグルトの作り方はこちら(豆乳グルグルヨーグルト(TGGヨーグルト)の作り方・レシピ)をご覧頂き、ここでは乳酸菌液(リジュベラック)と豆乳を使った作り方の基本をご紹介します。
尚、乳酸菌液の作り方はいくつかありますが、ここでは一番シンプルな方法をご紹介しています。黒糖やヨモギを加えるなど色々アレンジもあるので興味のある方はネットに沢山情報がありますので調べて試して下さい。
- 玄米、豆乳、容器(2、3つ)を用意する。
- 玄米を軽く洗う。
- ボウルなどの容器に玄米を入れ、玄米が隠れるくらいの水を入れる。
- 半日程度常温で漬け置きをする。
- 水を捨て、再度玄米が隠れるくらいの水を入れる。
- 24時間おきに水を入れ替え常温で漬け置きをして、玄米を発芽させる。(目安:夏場は2日間程度、冬場は4日程度)
- 玄米が発芽してきたら、水を捨て別の容器に発芽した玄米を入れる。
- 玄米の20倍を目安に水を入れる。
- 1日程度常温で漬け置きをする。
- 水が少し濁ってきて、細かく発泡してきたら乳酸菌液(リジュベラック)の出来上がり。
- 乳酸菌液(リジュベラック)と豆乳を1対4の割合で容器に入れて少しかき混ぜる。
- 常温で放置し、発酵させる。(目安:夏場は8~12時間程度、冬場は1~2日間程度)
- 容器を傾けて固まっているようであれば出来上がり。
玄米発酵ヨーグルトの危険性・注意点
玄米発酵ヨーグルトには危険性が含まれていると言われます。
その殆どは衛生面及び雑菌に関することです。これは手作りヨーグルト全てに言われていることで、常温で発酵させることから乳酸菌と共にばい菌や雑菌が繁殖する恐れがあるということです。
また、乳酸菌とは別の酵母が発酵している恐れがあり、その安全性が確認されていないことも危険視されています。実際にすっぱい味や香りがしたり、ピンク色になったりすることもあり、いかにも危険な玄米発酵ヨーグルトができることがあります。
ただし、乳酸菌は酸を排出するため極めて強い抗菌性があり、雑菌の繁殖を抑える作用があります。事実、手作りヨーグルトを食べて食中毒になったという話は殆ど聞きません。
とは言え、これは乳酸発酵がうまくいった場合の話であり、危険性は確かに存在します。
ですので少しでも味や匂い、色がおかしいと感じる場合は迷わず捨てて作りなおすよう注意しましょう。
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